サンスベリアの根腐れの症状とは?
サンスベリアの根腐れの原因は?
サンスベリアの根腐れはカットするべき?
サンスベリアを根腐れから復活させる方法とは?
こんなサンスベリアの根腐れに関する疑問についてご紹介いたします。
目次
サンスベリアの根腐れの症状とは?
サンスベリアが調子を崩して、元気がなくなる原因の多くに根腐れがあります。
サンスベリアの根腐れは、気温が下がる冬などに多く見られる傾向があります。
そんなサンスベリアの根腐れの症状とは
- 葉の元気がなくなり倒れてくる。
- 特に葉先より根本から元気がなくなる。
- 葉の色が黄色くなり、ぶよぶよしてくる。
- 根元を触ってみるとグラグラしている。
- 土の渇きが悪くなる。
- 土から腐敗臭がしてくる。
- 土の表面などにカビなどが生えてくる。
- 根が黒ずんでしまう。
- 根が腐ってしまいポロポロと取れてしまう。
などが挙げられます。
このような症状が見られたら根腐れの可能性が高いため早急な対応が必要となってきます。
気温が下がる冬場にサンスベリアの植え替えなどを行うことには抵抗があるかもしれません。
確かに気温が下がる時期はサンスベリアの活性も下がるためそっとしてあげることが大切です。
しかし、それは健康なサンスベリアに限ります。
根腐れを起こしてしまっているサンスベリアは季節を問わず早急に対応してあげなければなりません。
そんなサンスベリアの根腐れの対処の前にまずは根腐れの原因を確認しておきましょう。
サンスベリアの根腐れの原因
サンスベリアが根腐れを起こす原因は「根が正常に活動できないこと」です。
サンスベリアの根が正常に活動できなくなってしまう理由としては
- 気温の低下による冷害。
- 水のやり過ぎによる加湿により土が乾く期間がない。
- 土の通気性や通水性が悪い。
- サンスベリアを植えている鉢の問題。
- 植え替えを長年していないことによる根詰まり。
- 植え替えを長年していないことによる土の劣化。
- 肥料の与え過ぎ。
などが挙げられます。
気温の低下による冷害
サンスベリアは暖かい地域原産の多肉植物ですので寒さには弱い面があります。
気温が15度以下になると徐々に活動量が低下して、10度を下回るような環境では枯れてしまうこともあります。
よって冬には室内で育成することになります。
ただし、室内で育成をしていれば安心というわけでもありません。
例えば、玄関などにサンスベリアを置いている場合には床からの冷気にも注意が必要です。
部屋の中は暖かくても玄関などの床面が冷たい場合には鉢の中が冷えてしまうことがあります。
そのような時には台などを置き、床からの冷気を遮るなどの対策が必要となってきます。
また室内に置いている場合でも、窓際などに置いていると夜の冷え込みによってダメージを受けてしまうこともありますので注意が必要です。
水のやり過ぎによる加湿により土が乾く期間がない
「サンスベリアは乾燥気味で育てる方が良い」と言われるほどサンスベリアは多湿を嫌います。
特に冬には成長が止まるため、ほとんど水を吸い上げないので、冬の時期にたっぷり水をあげてしまうと土の渇きが悪くなってしまいます。
気温の変化によってサンスベリアが必要とする水の量は変化します。
そのことを意識せずに春や夏と同じように水やりをしてしまうと根腐れを起こす原因となってしまいます。
サンスベリアは気温が下がる時期には、水やりをストップさせても問題ないくらいです。
暖かくなる春まで数ヶ月くらい水やりを絶っても水不足で枯れることはほとんどありません。
逆に水不足を心配して水やりをしてしまうことで土が乾かずに根腐れを起こしてしまうのです。
土の通気性や通水性が悪い
通気性や通水性が悪い土を使用している場合も根腐れを起こしやすくなります。
植物には、それぞれに好む土の種類が違います。
保水性の高い土を好む植物もあれば、サンスベリアのように乾燥気味な土を好む植物もいます。
サンスベリアが調子を崩してしまっている時には土の状態を確認し、正しい土に植え替えることも大切です。
サンスベリアを植えている鉢の問題
サンスベリアが根腐れを起こす原因の一つにサンスベリアを植えている鉢の問題もあります。
鉢底に穴が空いていない陶器や小瓶などの鉢と大きすぎる鉢は要注意です。
鉢底に穴がないということは、水やりをした際に余分な水を排水させることができません。
また、空気を取り込むこともできません。
よって鉢の底には水が溜まり、鉢の中は蒸れやすい状態となってしまいます。
そのような環境はサンスベリアが一番嫌う環境です。
そのような鉢にいくら排水性の高い土を使用しても効果は期待できません。
もし、鉢底に穴の無い鉢を使用している場合には植え替えを行うか、極端に水やりの頻度と量を抑えるようにしましょう。
サンスベリアのサイズに見合わない大きすぎる鉢も根腐れの原因となることがあります。
鉢が大きいということはそれだけ沢山の土が入ります。
その土全体に水が浸透した際にサンスベリアが小さいと吸い上げる水の量も少なくなってしまい、土の中に残ってしまいます。
そのような状態では長い時間土が湿った状態となってしまうためサンスベリアの根腐れが起こりやすくなってしまうのです。
植え替えを長年していないことによる根詰まり
どのような植物でも言えることですが、鉢植えの植物は定期的に植え替えをしたほうが元気に育つものです。
その理由の一つが根詰まり解消です。
サンスベリアは多肉植物の中でも成長が早いため根張りも旺盛です。
そんなサンスベリアを長年植え替えしないでいると土の中で根詰まりを起こしてしまいます。
根詰まりとは鉢の中が根でいっぱいになってしまい通気性や通水性が悪化してしまう状態です。
そのような状態では根が健康的に育つことができないため根腐れを起こす原因となってしまいます。
植え替えを長年していないことによる土の劣化
植え替えを怠ることは根詰まり以外にも土の劣化をもたらします。
土の劣化とは土の団粒構造が崩れ通気性が悪くなってしまう状態です。
また、土に含まれる栄養分がなくなってしまうなどの問題もあります。
さらに細菌や病原菌が繁殖しやすいなど、同じ土を使い続けることは多くの問題があります。
肥料の与え過ぎ
肥料の与え過ぎもサンスベリアの根腐れの原因となることがあります。
サンスベリアに肥料を与える際には、サンスベリアが肥料を必要としているかどうかを判断しなければなりません。
余分な肥料は土の中で腐敗やカビの原因となってします。
サンスベリアの調子が悪い時などに肥料不足と勘違いして肥料を与えてしまう人がいますが、大きな間違いです。
肥料は治療薬ではありませんので、調子が悪い時に与えても元気にはなりません。
元気なサンスベリアに肥料を与えることで、さらに成長を促進させるようにしましょう。
このようにサンスベリアが根腐れを起こす原因はさまざまですので、根腐れの原因をしっかり見つけることが大切です。
根腐れの原因がわからなければ、植え替えや対策をしても同じことを繰り返してしまうこともあります。
よってしっかりサンスベリアが根ぐされをする原因を見つけて改善してあげましょう。
サンスベリアの根腐れはカットするべき?
どのような理由であれ、根腐れをしてしまったサンスベリアは対処してあげなければなりません。
そのような中、根腐れはどのように対処すればいいのか?カットするべきか?
このような疑問に対しては、しっかりカットして腐敗した部分を取り除くべきです。
一度腐ってしまったサンスベリアの根や茎、葉は回復することはありません。
そのまま放置してしまうと腐ってしまった箇所から腐敗が進み、健康な葉までダメになってしまいます。
よって根腐れをしてしまった根は全てカットします。
また根腐れによってダメージを受けてしまった茎や葉も同じようにカットします。
サンスベリアは根が無くなっても葉が元気であれば、新しい環境で新しい根を出すことができます。
よってダメになってしまった箇所は潔くカットして元気な箇所だけを残すことが大切です。
この判断を誤ってしまうと根腐れが植物全体をダメにしてしまいます。
まずは、黒ずんでしまった細い根を取り除き、地下茎を確認します。
太い地下茎を少しカットしてみて、中がしっかりしていれば問題ありません。
逆に太い地下茎さえも中がぶよぶよしているようであればカットしてしまいましょう。
サンスベリアを根腐れから復活させる方法
サンスベリアを根腐れから復活させるために大切なことは、根腐れの初期症状で早急に対応して回復させることです。
根腐れが重症化してしまうほど復活は難しくなってしまいます。
このことを前提に復活させる方法をご紹介いたします。
サンスベリアを根腐れから復活させる方法とは
- 根腐れした根やダメージを受けた葉はしっかり取り除く。
- 古い土をしっかり取り除き雑菌や病害虫を新しい環境に持ち込まない。
- 根や葉をしっかり乾燥させる。
- 新しい土で植えかえを行う。
- 室内の暖かい場所で育成ライトなどを使用して環境を安定させる。
- 植え替え後は水やりを控える。
- 肥料は与えない。
- 新芽が出始めたり、葉が伸び始めたら回復した目安となる。
などが挙げられます。
根腐れした根やダメージを受けた葉はしっかり取り除く
勿体無いから少しでも大丈夫そうな所は残したい。
このような考え方が逆にサンスベリアをダメにしてしまうこともあります。
根腐れをしてしまったサンスベリアを鉢から取り出し、根や葉をしっかり確認しましょう。
その後、白くしっかりした根があれば残します。
逆に黒ずんだ根ばかりであれば全ての根をカットしてしまいます。
茎や葉も同じです。
柔らかくなっている場所があれば細菌に犯されている可能性が高く、そのまま残してしまうと被害が広がってしまいます。
よってしっかりとした部分だけを残すようにしましょう。
この選別作業で、その後サンスベリアが復活するか、ダメになってしまうかを左右することもありますのでしっかり行いましょう。
古い土をしっかり取り除き雑菌や病害虫を新しい環境に持ち込まない
根についた古い土もしっかりと取り除くようにします。
古い土には根腐れによって雑菌が繁殖しています。
そのような土を残してしまうと根が腐ってしまうこともありますのでしっかり取り除きましょう。
根や葉をしっかり乾燥させる
選別した根や葉は切断面をしっかり乾燥させます。
切断面をしっかり乾燥させることで植え替え後に切断面が水分過多で腐ってしまったり、雑菌の侵入によって腐ってしまうことを防ぐことができます。
新しい土で植えかえを行う
根腐れを起こしてしまった土は全て処理して新しい土を使うようにしましょう。
また、植え替えに使う土は通水性の高いサボテンの土やサンセベリア専用の土を使うようにしましょう。
ある程度経験のある人であれば、自身でブレンドした土を使うことも可能ですが、自信がない人は専用の土が安心でおすすめです。
植え替え後は水やりを控える
植え替え後はすぐに水やりをせずに状況を観察しましょう。
元気なサンスベリアであれば、葉の中に水分をしっかり蓄えていますので、水やりをしなくてもすぐに枯れてしまうことはありません。
逆に水やりをすぐに行ってしまうと土の中が加湿状態となり、根腐れを再発させる原因となってしまいます。
あくまでもサンスベリアが回復を始め、水を必要とするようになってから水やりを行うようにしましょう。
肥料は与えない
根腐れを起こしたサンスベリアは回復するまでにかなりの時間を必要とします。
その間は肥料を必要としません。
よってサンスベリアが元気になって成長を始めるまでは肥料は与えないようにしましょう。
室内の暖かい場所で育成ライトなどを使用して環境を安定させる
根腐れを起こしてしまったサンスベリアを復活させるためには、正しい方法で植え替えを行ってあげることが大切です。
さらに植え替え後のサンスベリアは非常に弱っている状態ですので、過酷な環境は避けるべきです。
夏の強い日差しや冬の寒い環境などには晒さないようにしましょう。
理想としては、1日の温度変化が少ない室内の暖かい場所で柔らかい日差しを当ててあげるか、植物育成ライトなどを使用して育ててあげましょう。
植物育成ライトは、安定して明るい環境を提供することができるため、室内で観葉植物などを育てる際には非常におすすめなアイテムです。
新芽が出始めたり、葉が伸び始めたら回復した目安となる
根腐れは早急に正しい対処を行うことでかなりの確率で復活させることができます。
根腐れから復活したサンスベリアは子株を出したり、葉が元気に伸び始めます。
そのような様子が観察できたら一安心です。
サンスベリアの根腐れまとめ
- サンスベリアの根腐れの症状とは、葉の元気がなくなり倒れてくる。特に葉先より根本から元気がなくなる。葉の色が黄色くなり、ぶよぶよしてくる。など葉に異常が見られる。
- 度腐ってしまったサンスベリアの根や茎、葉は回復することはないため、そのまま放置してしまうと腐ってしまった箇所から腐敗が進み、健康な葉までダメになってしまう。
- サンスベリアを根腐れから復活させるために大切なことは、根腐れの初期症状で早急に対応して回復させることで、根腐れが重症化してしまうほど復活は難しくなる。
- 勿体無いから少しでも大丈夫そうな所は残したいという考え方が逆にサンスベリアをダメにしてしまうこともある。
今回はサンスベリアの根腐れの症状や原因、対処法についてご紹介しました。皆様のサンスベリア育成の参考にしていただけると幸いです。