
サンスベリアは水挿しで増やすことができる?
サンスベリアの水挿しの発根方法とは?
サンスベリアの水挿しの期間は?
サンスベリアの葉を水挿しから土に植えても大丈夫?
サンスベリアは葉挿しと水挿しどちらがおすすめ?
こんなサンスベリアの水挿しに関する疑問についてご紹介いたします。
サンスベリアは水挿しで増やすことができる?
サンスベリアは非常に丈夫で環境適応力の高い植物ですので、水差しでも増やす事が可能です。
根元が腐ってしまったサンスベリアの葉の先端部分や部分的に枯れてしまったサンスベリアなどをカットして水挿しすることもできます。
水挿しの方法にもバリエーションがあり
- 株分けをした子株をそのまま水挿しする
- 成長した葉を途中からカットしたものを使う
- 一枚の葉を細かくカットしたものを使う
など、どのような方法でも水挿しで増やす事が出来ます。
ただし、それぞれの方法にも注意点がありますので、方法に合わせた注意点と発根方法をご紹介いたします。
サンスベリアの水挿しの発根方法
サンスベリアを水挿しして、根を出させる方法について、それぞれの方法ごとにご紹介いたします。
株分けをした子株を使用する場合
株分けをした子株を水挿しする場合には、株分けした際に切断した根をしっかりと乾かします。
カットした地下茎は切断面がみずみずしいため、そのまま水挿ししてしまうと腐ってしまうことがあります。
根の乾燥は水分の蒸発だけではなく、切り口を殺菌させる効果があり、カットしたものを乾燥させずに水挿ししてしまうと、切り口からウイルスや細菌が感染しやすくなるとされています。
よって半日陰で数日間乾燥させて切断面が乾いたら、ガラス瓶などに子株を入れるようにしましょう。
水挿しの水の量は、根が少し浸るくらいの少なめで問題ありません。
水が多すぎると水中に沈んでいる部分が多くなり、それだけ腐敗のリスクが高くなります。
もともとサンスベリアは乾燥を好む植物ですので、水中で育つ植物ではありません。
よって根から水を吸い上げれさえすれば良いので水の量は少なめで問題ないのです。
子株の場合には、水挿し初期から根があることも多いため、その後の成長も早くなります。
成長した葉を途中からカットして使う場合
成長した葉を途中からカットして使う場合も基本的な考え方は子株の時と同じです。
成長した株の中から葉をカットして水挿しする場合には、発根しやすい葉を選ぶ事が重要です。
出来れば、元気で新しい葉の方が発根速度も早く水挿しには最適です。
中心に近い葉ほど新しく成長している葉なので、どの葉にするか悩んだ時には、根を出しやすい若い葉を選ぶようにしましょう。
しかし、葉が傷ついて見た目が悪くなってしまった株や株分けによって余った葉などは、ほぼ古い葉になってしまいます。
もちろん、そのような葉でも水挿しは可能ですので、挑戦してみてください。
一枚の葉を細かくカットして使う場合
サンスベリアは非常に丈夫な植物ですので、長い葉を短くカットしても増やすことができます。
長い葉を5cm~10cm位の長さにカットして水挿しすることで根元から子株を出させて、その子株を育てる方法です。
カットした葉がそのまま成長するわけではありませんので、見た目を気にする必要はありません。
細かくカットした葉を使用する場合には、葉の上下を間違わないようにしなければなりません。
葉の上下を間違えてしまうと根を出すことはありません。
カットして水挿ししたけれど根が出ない??なんて時には、もしかしたらカット時に葉の上下を間違えた可能性もあります。
そのような問題を解決するためには
- マジックなどでマーキングをする方法
- カット面をV字カットする方法
などがあります。
長い葉をカットする前にマジックで葉の下となる部分に等間隔でマーキングをしてからカットしていくと上下を間違える心配はありません。
もう一つの方法がV字カットです。

V字カットは少々手間ですが、葉の上下を間違えることはありません。
またV字にカットすることによって下に空間を作れるため発根しやすいというメリットもあります。

サンスベリアの根はカットした下の部分からしか発根しません。
水挿しでは、根の出る部分がガラス瓶の底などに当たってしまうことが多くなります。
カット面全面がガラス面に当たっていると押されて根が出にくいという考え方もあります。
その点、V字カットですとカット面が事実上増えることと、浮かせることができるため根が発根しやすくなるのです。
ここで紹介しました三つの方法どれでも発根させて増やすことは可能ですので試してみてください。
サンスベリアの水挿しの注意点としては
- 最低でも1週間に1回は水換えをする。
- 夏の暑い時期は水が腐りやすいので水の交換頻度を高くする。
- 直射日光などが当たる明るすぎる場所には置かない。
- 室内の明るい場所などが良い。
- 肥料はほとんど与えなくて良い。
- 寒い時期には行わない。
などが挙げられます。
このような注意点を守ることで、初心者でも簡単にサンスベリアを水挿しで増やすことは可能です。
サンスベリアの水挿しの期間
サンスベリアの水挿しで発根するまでの期間は、気温や日照に影響を受けます。
暖かい時期であれば1ヶ月から2ヶ月ほどで発根するようになります。
サンスベリアは春か秋に成長期を迎えるため、その時期に水挿しをすると発根までの期間を短くすることができます。
逆に冬に水挿しをすると根が数ヶ月でないこともあります。
よって、サンスベリアの水挿しを成功させるコツとして、水挿しをする時期も大切ということです。
もし冬場にサンスベリアのメンテナンスや枯れ対策などをして葉が余った際には、乾燥させてそのまま保管する方法もあります。
サンスベリアは乾燥には非常に強い植物ですので、新聞紙などに包んで暖かい春が来るまで保管しておいても問題ありません。
ただし、あまりにも小さくカットしてしまうと乾燥を早めてしまいますので、保管する際には長い葉のまま保管するようにしましょう。
寒い時期に水挿しを試してみたい時には、パネルヒーターなどで育てると冬でも温度管理がしやすくなります。
アクアリウムや爬虫類育成で使用するパネルヒーターを使用することで、水挿しの環境を適温に保つことができるため発根させやすくなります。
また、メネデールなどの活力剤を入れると発根の促進や切り口の保護ができるためおすすめです。
注意点として、活力剤は液肥とは違うので間違えないようにしましょう。
液肥は水中を富栄養化させてしまい発根前にカビなどが生えやすくなってしまいますので入れないようにしましょう。
サンスベリアの葉を水挿しから土に植えても大丈夫?
サンスベリアの葉を水挿しから土に植え替えても基本的には問題なく育てることができます。
しかし、長い間水耕栽培をして根が長く伸びたものを水耕栽培から土植えにする場合には調子を崩すこともあります。
その理由は、水の中で育つための根になってしまっているからです。
細い根が長く伸びてしまったものを土植えにしたい場合には一度根を短くすると良いでしょう。
また、水中で育った根にはウイルスや細菌に対する免疫力がほとんどありません。
よって土植えにする際には、新しい綺麗な土を使うことも大切です。
サンスベリアは葉挿しと水挿しどちらがおすすめ?
サンスベリアは葉挿しでも水挿しでも簡単に増やすことができますのでどちらでもおすすめです。
葉挿しと水挿しには以下のような違いがあります。
- 水挿しは衛生的なので土に植え込む葉挿しよりも根腐れしにくい。
- 部屋で水耕栽培をしていると根が出る様子を見られるので楽しい。
- 葉挿しなら子株を出しやすいが、水挿しだと古い葉はなかなか根が出ないことがある。
このような点を考慮してご自身のスタイルに合わせて育成してみてください。
サンスベリアがたくさんあるようなら両方のスタイルで育ちの違いを試してみるのも面白いかもしれません。
サンスベリアの水挿しまとめ
- サンスベリアは非常に丈夫で環境適応力の高い植物ですので、水差しで子株を増やすことは可能。
- サンスベリアを細かくカットして水挿しする場合には葉の上下を間違えないことが大事。
- サンスベリアの水挿しでは、最低でも1週間に1回の水換えをし、気温が高くなる夏には水換え頻度を高めると良い。
- サンスベリアを水挿しする場合にはカット面をしっかり乾燥させて殺菌してから行うと失敗のリスクを抑えることができる。