シクラメンの休眠とは?
シクラメンは球根だけにして休眠させる?
シクラメンは水やりをせずカラカラにして休眠させる?
こんなシクラメンの休眠に関する疑問についてご紹介いたします。
シクラメンの休眠とは?
シクラメンの開花期は一般的に10月~4月頃です。
花が一通り咲き終わったのち、初夏~夏の終わりまでは休眠期に入ります。
シクラメンの原産地である北アフリカから地中海沿岸の地域の気候は、雨季と乾季が存在します。
原産地での開花時期は涼しい雨季、暑い乾季は休眠期です。
日本に置き換えると涼しい雨季は冬、暑い乾季は夏にあたるため、秋~春に開花し夏は休眠というリズムになります。
休眠期の夏の間は地上部の葉は全て枯れていますが、球根は土の中で花を咲かせるための体力を蓄えています。
しかし、日本の夏はシクラメンの原産地と比べて湿度が高いため、球根が湿気にやられて腐ってしまう場合も。
球根が健康な状態で休眠を終えられる割合は50%とも言われているほど、シクラメンにとって日本の夏は厳しいものです。
夏の間の湿度対策は、休眠期を上手に乗り越えてまた綺麗な花を咲かせるためのカギになります。
シクラメンは球根だけにして休眠させる?
4月~5月頃、少しずつ気温が上がり始めるとシクラメンの花数は少なくなり、葉や茎も枯れたり黄色くなったりしてきます。
梅雨入りの頃にはほぼ枯れた状態になりますので、残っている葉があれば取り除きましょう。
この時のポイントは、ハサミやナイフを使わずに手でねじって切ることです。
刃物を使ってカットすると、断面が大きくなるため雑菌がつく恐れが大きくなります。
元気な茎が残っていれば、その部分も手で取り除きましょう。
休眠期に入る頃には球根だけの状態になっているはずです。
球根だけになってしまうと不安になる方もいるかもしれませんが、この過程はシクラメンを休眠させるための大切な準備です。
球根は夏の間も土の中で生きていますので、安心してください。
水やりの回数は花が終わる頃から減らし始め、だいたい5月頃、新しい葉が出なくなったら完全に水を切りカラカラになるようにします。
また、4月以降は肥料も与えないようにしましょう。
シクラメンは多年草ですので、上手に休眠期を越せれば秋にまた花を咲かせてくれます。
シクラメンは水やりをせずカラカラにして休眠させる?
シクラメンの休眠期、原産地の北アフリカや地中海沿岸では乾季にあたります。
原産地に近い環境で休眠させるために、夏の間は水やりは控えましょう。
もちろん肥料も与えずにおきます。
土がカラカラになってしまうと球根まで乾いてしまうのでは?という気持ちも分かりますが、夏場のシクラメンには日本の夏のような多湿な環境は大敵。
多湿を防ぐためにもしっかりと水を切ることが大切です。
さらに、管理する場所は風通しの良い日陰で、雨が当たらないように気をつけましょう。
風通し対策として、地面に直に置くより、棚など少し高くなっている場所に置くのがおすすめです。
気温の下がり始める頃、8月下旬~9月中旬に植え替えをします。
その時球根を触ってみて、固く引き締まった状態なら休眠成功です。
球根についた土を落として根を半分まで切り落とし、球根を地表から1/3ほど出した状態で植え付けます。
気温が下がってくると生育も活発になり、寒くなる頃にはまた花が楽しめます。
逆に球根がブヨブヨとした触り心地だった場合、腐ってしまった可能性があります。
その際は残念ですが諦めましょう。
休眠中の球根を腐らせないための対策として、休眠前と目覚める頃にそれぞれ殺菌剤に漬ける方法があります。
カビなどの予防になるので、どうしても不安な方は試してみると良いかもしれません。
シクラメンの休眠まとめ
- シクラメンは秋~春に花を咲かせ、初夏~夏に休眠する。
- 原産地に近い乾燥した環境で休眠させるために、梅雨前には完全に水と肥料を切り、風通しの良い日陰で管理する。
- 休眠前に茎や葉を取り除く時は、刃物を使わず手でねじり取る。
- 休眠成功のポイントは、気温が下がり始めた頃に掘り返して、球根が固く締まった状態であること。日本の夏は高温多湿のため、成功率は半分ほど。
今回はシクラメンの休眠についてご紹介しました。皆様のシクラメン育成の参考にしていただけると幸いです。