植物の栄養、肥料の基礎知識

植物の栄養、肥料の基礎知識

植物の栄養、肥料の基礎知識

植物の肥料

肥料は植物にとって欠かせないものですが与えすぎはかえって育成を悪くしてしまいますので必要な分量や与える時期を把握し上手に使い分けることがガーデニングを成功させるコツです。

欠乏しないようにしたい肥料の三要素

肥料の三要素

植物がよりよく育つためには窒素、リン酸、カリという3つの成分が特に重要でこれらを肥料の三要素と呼び、これらは庭などの土中には少ないため必ず補給しなければならない成分とされています。

窒素は葉肥えといわれ、葉や茎などの生長を促す働きがあり、リン酸は花肥えといわれ、花や実をよくつけるために役に立ちます。カリは茎肥え、根肥えといわれ根や茎を強くし植物に耐寒性、耐病性をつけ丈夫にするために必要な成分になります。

それぞれ効果の違いはありますが植物はこれらの肥料をバランスよく吸収することで丈夫に育ち花をつけ、実をならせます。ある成分だけが極端に不足したり、逆に施し過ぎたりすると生育が悪くなりますので注意しましょう。以上3つの成分以外にも光合成を活発にさせるマグネシウム、土や植物の酸度を中和するカルシウムを加えて五要素と呼びます。

有機質・無機質肥料の特徴と与え方

肥料の種類を大別すると有機質肥料と無機質肥料があります。有機質肥料には油かす、魚かす、骨粉、鶏フンなどがあり、土中の微生物の働きによって少しずつ分解され徐々に効果を発揮する遅効性肥料です。

有機質肥料を選ぶときの確認ポイントはよく発酵しているかどうかです。十分に発酵していないと土に混ぜて水を与えたとき発酵熱を出して根を傷めてしまいますし、臭気も残るので注意が必要です。よく発酵したものでも土に混ぜて水やりをした後、一週間ほどなじませてから植えたほうが安全でしょう。

無機質肥料には肥料を与えた後、水に溶けてすぐに効果をあらわす速効性肥料、水に溶けだす量を調整して有機質肥料のようにゆっくりと長く肥料効果を発揮する緩効性肥料があります。種類が豊富で品質も安定しているのでビギナーにも扱いやすい肥料です。

肥料の与え方

植物の肥料

肥料の与え方には元肥と追肥とがあり、元肥は苗を植える前にあらかじめ土中に混ぜておくもので有機質肥料や緩効性肥料が適しています。追肥は植物の育成途中や開花中に施すもので特に発芽後すぐの苗と花期の長い花には欠かせませんので肥料効果がすぐにあらわれる速効性の肥料を施します。

これには固形や錠剤の置肥と水で薄めて使う液肥があります。肥料にはN10-P10-K10(成分量が各10%という意味)というように成分の割合が袋や箱に書かれていますのでよく読み植物の状態に合わせた施肥を行ってください。

植物の生長度合いに合わせた肥料の施し方

ガーデニングなどで肥料を施す際には肥料の性質や特徴を知った上で使用することは当然ですがその事と同じくらい大切な事が植物の状態と時期に応じて何をどのように施すかを考える事です。

生長度合いと肥料の関係

ほとんどの草花はタネから発芽して生育し、開花と結実して枯れるというライフサイクルを送ります。

発芽から枯れるまでの一生の間にはその時期その時期によって必要とする栄養分の量や質が異なるものなのです。そんな生長ステージに合わせた肥料の関係を見ていきましょう。

発芽期と肥料

最近では多品種で立派な苗がたくさん店頭に並ぶようになりましたのでタネから育てるケースは少なくなりましたがそれでもタネから育てる場合には次のことに気をつけましょう。

植物はタネに含まれる養分を利用して発芽しますのでタネを蒔く土は原則的に無肥料でよいとされています。

しかし発芽後速やかに肥料を施さないと栄養不足により徒長して軟弱な苗になってしまうといった問題もあり、苗半作と言う言葉があるように苗の時期の生長具合はその後の生育にも大きな影響を与えます。

よって原則には反しますが種蒔き用土に速効性の化成肥料を少し施しておくと丈夫な苗に育ちます。

生育期と肥料

花や果実を楽しむ植物では育成期の前半は枝葉を大きく育てるのが良いためチッ素分の多い肥料を施すようにします。中期から後半は花芽分化や結実が行われるのでリン酸分の多い肥料に切り替えるようにします。

ただチッ素分やリン酸分だけでは肥料バランスが崩れてしまいますので他の肥料成分に比べて多めに含まれている肥料を使用するようにします。

開花と収穫期の肥料

一年草や野菜類は開花や収穫が終われば肥料は不要になります。

肥料の施し方

植物の生長ステージに合わせて必要な栄養分がわかったら次はその時期その時期の肥料の施し方になってきます。

元肥(もとひ、もとごえ)

草花の苗の植え付けや植え替え、または種蒔きの時などに前もって土に肥料を混ぜ込んでおく方法を元肥と言います。

元肥に使用する肥料は植物の生育期間に合わせて効果が持続するものが望ましい為、緩効性の肥料や遅効性の肥料を選ぶようにしましょう。

緩効性の肥料の場合は植え付け直前に土に混ぜ込む方法で問題ありませんが遅効性の肥料を使用する場合には植え付けを行う2〜3週間前に施しておきましょう。

追肥(ついひ、おいごえ)

生育期間の長い植物や肥料食いの強い植物などにとっては当然元肥だけでは栄養不足になってしまいます。

そこで行うのが追肥となり、追肥では液体肥料などの速効性肥料を定期的に施す方法と肥料効果の長い緩効性肥料を定期的に施す方法などがあります。

固形肥料を土の上に置き、水やりの度に肥料効果を徐々に拡散させていくタイプの肥料もありますがこのタイプの肥料は追肥の中でもその方法から置き肥と呼ぶこともあります。

芽出し肥とお礼肥

丈夫な芽が出るようにと新芽の時期に施す肥料を芽出し肥といい、花が終わった後や果実が実った後などに施す肥料を立派な花や実をつけてくれたお礼という意味を込めてお礼肥と呼びます。

どちらもタイミングの違いだけで追肥の一種ですので追肥同様に速効性肥料をメインに施すようにするといいでしょう。

コンテナと花壇の肥料の与え方

コンテナ栽培

用土の少ないコンテナ栽培では肥料分が土の粒子にしっかり吸着せず、肥料不足になりがちです。また一度に多量の肥料を与えると濃度の高い肥料によって根が傷んだり土に吸着しない肥料が水やりのたびに外に流れ出てかえって無駄になるということも起こります。

効果的な施肥を行うためには元肥に緩効性化成肥料や有機質肥料を使用し、生長に合わせた追肥をこまめに行って肥料切れしないように常に生育状態を見守る必要があります。

さまざまな植物が混在している花壇の場合はN-P-Kがバランスよく配合されている有機配合肥料を生育状態を見ながら2~3ヵ月に1回を目安に施します。施肥の方法は植物の株元近くに穴や溝を掘って埋めます。こうすると雨や水やりによって流れ出したりしないので肥料効果があがります。

さて、肥料に対する知識を深めたところで実際にどのような肥料が販売されているのか?流通量の多いネットショップなどで確認しておきましょう。