バラの根元から出る新芽はどうしたらいい?
ベーサルシュートは剪定しても大丈夫?
ベーサルシュートは挿し木で植え替えできる?
こんなバラの根元から出る新芽の扱い方に関する疑問についてご紹介いたします。
目次
バラの根元から出る新芽はどうしたらいい?
バラの根元から出てくる新芽のことをベーサルシュートと呼びます。
一般的にベーサルシュートはバラの成長と今後の花数に大きな影響を与えるものとされています。
ちなみにバラの根本から出る新芽をベーサルシュートと呼ぶのに対して、枝の途中から出る新芽をサイドシュートと呼びます。
これらのシュートは生命力が強く、しっかり管理することで美しい花をより多くつけるために役立ちます。
ベーサルシュートが出てきたら、まずは枝をうまく誘引しましょう。
フェンスや支柱に軽く止めることで、強風で折られることを防ぎます。
ただし、新芽は柔らかいため、きつく止めすぎないよう注意が必要です。
新芽の柔らかい茎に傷をつけてしまうと成長に悪影響を与える可能性があります。
また、ベーサルシュートが出てきたら、お礼肥を施すと良いでしょう。
お礼肥とは花が咲いた後などバラが頑張った事へのお礼を込めて施す肥料の事を指します。
言葉的にはお礼ですが、本来の意味はエネルギー消費が多い活動の後などに肥料不足を起こさないようすることが目的となります。
このような肥料を施すことで、より多くのシュートが出てくる助けとなります。
一方、地植えしてから4年ぐらい経つと、徐々にシュートが出にくくなり、花数が減ることがあります。
そのようなときには、冬剪定の際に枝の更新を行いましょう。
若い枝から誘引し、枝が足りている場合は、古い枝を根元から切り落とします。
このような剪定を行うことで、再びベーサルシュートが出やすくなります。
根元から出る新芽、つまりベーサルシュートの成長は、バラの成長全体と密接に関連していると言えます。
新芽が活発に育つように管理し、適切なケアを行うことでバラはいつまでも美しく成長します。
ベーサルシュートは剪定しても大丈夫?
ベーサルシュートを切ること自体は問題ありませんが、そのタイミングと方法には注意が必要です。
ベーサルシュートは新たな成長を引き起こす力強い新芽ですので、それを切ることは基本的にバラの成長を抑制する行為になります。
しかし、すべてのベーサルシュートをそのままにしておくと、バラ全体のバランスが崩れたり、過剰な成長により他の枝が圧迫されたりすることがあります。
そのため、場合によっては一部のベーサルシュートを切り取ることが推奨されます。
特に、樹形を整えるため、または他の枝とのバランスをとるためには、適切な切り戻しが必要となります。
ただし、枝を切る際は清潔なハサミを使い、カット面が平滑になるよう注意しましょう。
また、切り戻した後は感染病の予防のため、必ず消毒を行うことが重要です。
ベーサルシュートは挿し木で植え替えできる?
ベーサルシュートは生命力が強いため、挿し木による増やし方にも適しています。
ベーサルシュートの挿し木は、バラの増殖に一般的な方法の一つです。
ベーサルシュートの挿し木は新芽が十分に成長した後、春から初夏にかけて取り扱うのが最適です。
ベーサルシュートを挿し木として使用する際は、健康な枝を選んでください。
その枝から数節分を切り取り、根元の節の周りの葉を取り除きます。
その後、底面を斜めにカットし、挿し木用の土に挿入します。
挿し木は十分に湿った状態を保ち、直射日光を避け、定期的に水を与え、新しい根が出るまで見守ります。
また、挿し木の成功を高めるために、発根剤を用いることも一般的です。
底部を斜めにカットした挿し木の切り口に挿し木用の発根剤をつけることで、新たな根の発根を促進することができます。
挿し木による増殖には時間と根気が必要です。
そして、すべての挿し木が成功するわけではないことを覚えておいてください。
挿し木がうまくいかなかった場合でも、何度も挑戦し続けることで、新しいバラの株を増やすことができます。
バラの根元から出る新芽の扱い方まとめ
- バラの根元から出てくる新芽のことをベーサルシュートと呼び、ベーサルシュートはバラの成長と今後の花数に大きな影響を与える。
- ベーサルシュートが出てきたら、枝をうまく誘引して支柱などに止める。その時強く締め付け過ぎると茎が傷ついてしまうため優しく止めること。
- ベーサルシュートは新たな成長を引き起こす力強い新芽ですので、それを切ることは基本的にバラの成長を抑制する行為になる。
- 挿し木は十分に湿った状態を保ち、直射日光を避け、定期的に水を与え、新しい根が出るまで根気良く見守ることが必要。
今回はバラの根元から出る新芽の扱い方についてご紹介しました。皆様のバラ育成の参考にしていただけると幸いです。