バラの新芽の先や蕾だけがおかしい?枯れる原因は?
バラの新芽や蕾がぐったりしおれる原因とは?
バラの新芽や蕾を枯らす虫の対処法は?
バラゾウムシは薔薇を枯らす?食害?
こんなバラの新芽や蕾だけがぐったりしおれて枯れる原因と対処法についてご紹介いたします。
目次
バラの新芽の先や蕾だけがおかしい?枯れる原因は?
バラの新芽や蕾が枯れる原因はいくつかありますが、最も一般的な原因はバラゾウムシと呼ばれる害虫による被害です。
バラゾウムシは体長2mmほどの非常に小さなゾウムシですので、見つけるのはかなり困難な害虫でもあります。
バラゾウムシは、バラの新葉の葉軸や蕾の首元に小さな穴を開けて養分を吸います。
バラゾウムシによって養分を吸われてしまうと新芽や蕾だけが枯れてしまうことがあります。
バラゾウムシの被害にあった新芽の症状としては新芽だけがチリチリになってしまったり、元気がない、茶色く萎縮して下を向いてしまっているなどがあります。
他の原因として、根腐れや栄養不足、病気なども考えられますが、新芽だけが枯れる場合には、まずはバラゾウムシを疑い対処法を試してみましょう。
バラの新芽や蕾がぐったりしおれる原因は?
バラの新芽や蕾だけが枯れる原因はバラゾウムシらしいけれど、そんな虫らしいものは見つからない・・・・
そうなると次の原因として水不足を疑いがちですが、バラの先端だけがしおれる原因は水不足ではありません。
水不足の場合には通常全体的に葉が黄変し、全ての茎が下を向いてしまいます。
一部の新芽や先端だけがしおれる場合は、やはりバラゾウムシが原因であることが多いです。
ぐったりとしおれて枯れてしまった新芽や蕾だけを見てもバラゾウムシを見つけることはできません。
というのも、バラゾウムシはバラの養分を吸い取ることで、新芽やつぼみを枯らしてしまいます。
そのため、バラゾウムシが養分を吸った部分だけが枯れてしまうのです。
そして蕾や新芽がぐったりとしてしまった頃には、次の新芽に移動してしまっています。
ぐったりとしてしまった新芽や蕾には、もうあまり栄養が残っていないため、バラゾウムシは次の新鮮な新芽に移動してしまうのです。
よって原因がバラゾウムシかどうかを見分けるためには、まだ枯れていない元気な新芽を確認する必要があります。
バラの新芽や蕾を枯らす虫の対処法は?
バラの新芽や蕾を枯らすバラゾウムシに対する対処法は以下の通りです。
毎日の観察
バラゾウムシは活動時期が4月から秋までで、新葉が出始める時期に活動が活発になります。
毎日の観察を行い、バラゾウムシが潜んでいる場所を特定しましょう。
手作業での捕獲
バラゾウムシを見つけたら、手で取り除いて退治します。
バラゾウムシは素手で触れても人に害はありません。
ただ、意外に動きが機敏ですぐに飛び立ってしまうこともありますので、慎重に捕獲する必要があります。
農薬の使用
バラゾウムシは大量発生することが少なく、1匹で活動していることが多いため見つけることがかなり困難な場合もあります。
そのような場合には、ベニカXネクストスプレーなどの農薬を使用して、バラゾウムシを退治することができます。
ただし、農薬を使用する場合は、適切な使用方法や安全対策を行ってください。
環境整備
バラの周りの環境を整備し、バラゾウムシが繁殖しにくい状態を作りましょう。
剪定を適切に行い、適度な通風や日光を確保することが重要です。
また、草むしろなどの不要な植物を取り除くことでバラゾウムシの隠れ場所を減らすことができます。
天敵を利用
バラゾウムシの天敵であるテントウムシや蜘蛛などをバラの周りに引き寄せることで、バラゾウムシの個体数を自然に減らすことができます。
花や野菜を植えることで、これらの益虫を呼び寄せることができます。
早期発見と早期対処
バラゾウムシの被害が見つかった場合には、すぐに対処を始めることが重要です。
早期に対策を講じることで、被害を最小限に抑えることができます。
バラの新芽を枯らすバラゾウムシへの対処法は、観察や手作業での捕獲、農薬の使用、環境整備、天敵の利用、早期発見と早期対処があります。
これらの方法を組み合わせて行うことで、バラゾウムシによる被害を効果的に防ぐことができます。
バラを美しく育てるために、適切な対策を行いましょう。
バラゾウムシは薔薇を枯らす?食害?
バラゾウムシは先にもご紹介しましたが、大量発生することはほとんどないため、バラゾウムシだけでバラ全体を枯らしてしまうことはありません。
また、バラの新芽や蕾をむしゃむしゃと食べる食害ではなく、首元の汁を吸う害虫ですので、広範囲に渡って被害が出るものでもありません。
新芽の一部分は枯れてしまいますが、大半のバラは問題なく育ち、綺麗な花を咲かせてくれます。
そう考えると、毛虫や青虫などのように葉を全て食べ尽くしてしまうような食害を起こす害虫に比べると薔薇への被害は少ない害虫とも言えます。
ただ、バラの害虫はバラゾウムシだけではないので、他の害虫の予防も含めて対策をしておくと安心して綺麗な花を楽しむことができます。
薬剤散布でバラゾウムシ対策
バラの数が多かったり、広範囲に対策をしたい場合などは、薬剤散布がおすすめです。
また、バラゾウムシなどの虫を探すのも、触るのも嫌だ!という人にも薬剤散布はおすすめです。
気温が20度くらいになる4月頃から週に1回程度、薬剤散布をしておくとバラゾウムシの被害を抑えることができます。
また、薬剤散布はバラゾウムシだけでなく、芋虫などほかの害虫対策にもなります。
オルトラン粒剤のような粒剤を土に撒くタイプの薬は葉を食べる虫には効果的ですが、バラゾウムシにはあまり効果が期待できません。
よってスミチオン乳剤やマラソン乳剤などがおすすめです。
散布には電動噴霧器を使用し、散布用マスクとメガネを着用して行いましょう。
バラの新芽だけが枯れる原因まとめ
- バラの新芽が枯れる原因はいくつかありますが、最も一般的な原因はバラゾウムシという害虫による被害。
- バラの先端が一部分だけしおれるような症状は水不足ではない。
- バラゾウムシは体長2mmほどの小さなゾウムシなので見つけるのが困難な場合が多い。
- バラゾウムシは人に危害を加えない害虫なので手で触って捕獲しても問題ない。
- ベニカXネクストスプレーなどの農薬を使用してバラゾウムシ対策をするのも一つの方法。
今回はバラの新芽が一部分だけ枯れてしまう原因と対処法についてご紹介しました。皆様の薔薇育成の参考にしていただけると幸いです。