葉っぱが黄色くなって落ちる?バラの黒星病を防ぐ予防策は?

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葉っぱが黄色くなって落ちる?バラの黒星病を防ぐ予防策は?

バラを育てているとある日気づいたら葉に黒い斑点が浮かび上がり、あっという間に黄色くなって次々と落ちていく。

そんな経験をされた方は少なくないはずです。

そのような症状はバラにとって最大の敵とも言われる黒星病(くろほしびょう)です。

「黒点病」と呼ばれることもありますが、正式には黒星病が正しい名称です。

黒星病が怖い理由

黒星病の病原は糸状菌というカビの仲間で、水滴によって葉に入り込み発病します。

雨そのものに菌が含まれているわけではなく、土壌や枯れ葉などに潜んでおり、雨が降って跳ね返った雨水がバラにかかることで感染します。

他の病原菌とは違い、黒星病菌は葉裏の気孔から侵入します。

また、傷ついた葉の場合は傷口から侵入します。

感染してから症状が現れるまでに数日のタイムラグがあるため、気づいた頃にはすでにかなり広がっているケースが多いのが厄介なところです。

黒星病は感染力がとても強く、一つの株に発生することで、瞬く間に周囲の株にも拡大し、庭全体に大きな被害が出ることもあります。

さらに、一度発病すると菌が落ちた葉にも存在してそのまま越冬するため、翌年もそこから菌が飛散して伝染します。

つまり、対処を怠ると翌年以降も繰り返し悩まされることになってしまいます。

発生しやすい時期と条件

発生時期は春から秋で、気温18〜26度ほどの条件下で菌が活発になります。

さらに18〜26度の気温のもとで、長時間(5〜7時間程度)葉が濡れた状態が続くと発症しやすくなります。

そのため、梅雨どきや秋の長雨のシーズンが最も要注意です。

快晴の続く盛夏や11月以降の寒い時期にはあまり発生しません。

また、株の下の方の葉に出やすいうえに病気の越冬もあり新芽で発症することもあります。

株が弱っている状態のときほど感染しやすいため、日頃の管理が病気の発生を左右すると言えます。

マルチングによる物理的な予防

株元に何かを敷く(マルチングする)ことで、水の跳ね返りに黒星病の菌が入り込まないようにする物理的な予防が最も一般的です。

マルチング材には、バークチップやヤシガラ繊維、ヤシガラ繊維をシート状にしたものなど、さまざまなタイプがあります。

マルチングは夏の暑さからバラの根を守る効果もあるので、梅雨前から秋まで取り入れると安心です。

一風変わった方法として、セダム(多肉植物)をグラウンドカバーとして株元に植える方法もあります。セダムは2cmほどの厚みがあるので、黒星病菌がバラの葉につくのを予防し、コガネムシの幼虫対策にもなります。

水やりと環境の管理

水やりをする場合は、葉に水がかからないようにします。

また、株元からの水はねにも注意しましょう。

ハダニ防止で葉にシリンジする場合は、短時間で乾く程度に加減します。

風通しも非常に大切な要素です。

風通しが悪かったりすると黒点病は出やすくなりますので、湿度をできる限り抑えていくようにしましょう。

込み合っている枝を間引く剪定は、単なる樹形整理ではなく、病気予防としても重要な作業となります。

また、日当たりが悪い場所では黒点菌が居着きやすくなりますので、できる限り日当たりは確保しましょう。

鉢植えの場合は、雨が続く梅雨の時期に軒下など雨のかからない場所へ移動させてしまうのも非常に有効な方法です。

土壌と肥料の管理

窒素過多やカルシウム不足は病気への抵抗力を弱めます。

肥料はチッ素を控えて、リン酸やカリの多いものを与えることも効果があるとされています。

いわゆる「元気にしてやろう」という気持ちで窒素肥料を与えすぎるとかえって柔らかい葉が育ちやすくなり、菌が侵入しやすい状態を作り出してしまいます。

黒点菌は常在菌ですが、多くの微生物のいる環境にすることで増えすぎることを防ぎます。

好気性土壌を保ち、土のpH値も弱酸性で安定させましょう。

土壌環境を整えることが、結果的に黒星病への耐性を高めることにつながります。

薬剤による予防散布

長雨が続きそうな時に予防として薬剤散布するのが最も良い方法です。

もし発生してしまった場合は、成長の初期段階(小さい黒い斑点が出た時)で薬剤散布することが大切で、成長が進むと薬剤散布しても効果が少ないので早期発見と薬剤散布が重要です。

薬剤としては、ダコニールやサプロールなどがおすすめです。

特に梅雨時は病害虫が発生しやすいので、7日〜10日に1回くらいの割合で散布すると効果的とされています。

また、同じ薬剤を連続して使用していると病害虫に耐性(抵抗力)ができて薬剤が効きにくくなることがあります。

サプロールはこの耐性がつきやすいのですが、耐性がつきにくいダコニールと交互に使用することで、耐性がつきにくくなります。

散布の際は葉の裏側にも薬剤が行き渡るように株全体にまんべんなく散布することが大切です。

なお、気温が高い時間帯は薬害が出やすいため、朝夕の涼しい時間帯に行うようにしましょう。

耐病性品種を選ぶ

どれだけ手を尽くしても品種によって黒星病への強さはかなり異なります。

つるバラの人気品種ピエールドゥロンサールは、病気や害虫被害に遭いにくい品種で、その厚みのある濃い色の照り葉のおかげです。

一般的に葉が厚くて光沢のある品種は黒星病に強い傾向があります。

ただし、どんなに耐病性の強い品種を選んでも(モッコウバラ、キモッコウバラを除く)、日本の気候条件(関東地方以西の平地)では何もせずに被害を免れることは不可能で、完全な無農薬栽培の場合は最終的には発病・落葉することが多いです。

とはいえ、耐病性の高い品種を選ぶことで薬剤散布の頻度や手間を大幅に減らすことができますので、これからバラを選ぶ方には耐病性の観点も重視することをおすすめします。

日々の観察が最大の予防

早期発見のコツは、耐病性が劣る品種の株内部をこまめに確認することです。

バラを見る時に人の目線は生育している新芽やつぼみに向かいがちですが、意識的に枝や葉に隠れて見えない株内部を観察することが大切です。

黒星病に限らず、植物の病気は「気づいたときにはもう手遅れ」というケースが多いものです。

梅雨前からこまめに株を観察し、異変を早めにキャッチする習慣こそが、バラを健やかに保つ最も確実な予防策と言えるでしょう。

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