株元に謎の木屑が?バラを枯らすカミキリムシの撃退法は?

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株元に謎の木屑が?バラを枯らすカミキリムシの撃退法は?

バラを丹精込めて育てているとある日突然、株元にこんもりと積もった木屑のようなものに気づくことがあります。

昨日までは何ともなかったのにと思うほど、唐突に現れるその木屑の正体は、テッポウムシと呼ばれるカミキリムシの幼虫が排出したおがくずと糞が混じったもので、「フラス」という名称がついています。

この時点で、すでにバラの内部は食い荒らされている状態です。

木屑の正体とカミキリムシの生態

バラに被害をもたらすカミキリムシの代表格は「ゴマダラカミキリ」です。

日本国内だけで約800種が知られるカミキリムシのなかで、生木を食べるのは少数派ですが、ゴマダラカミキリはその少数派であり、しかも非常に幅広い種類の植物を利用します。

バラをはじめ、ミカンなどの柑橘類、リンゴ、ナシ、クワ、イチジクといった果樹、ヤナギやシラカバなど街路樹に使われる樹木も食樹となるほどです。

成虫が現れるのは6月から9月ごろで、交尾を終えたメスは目当ての木の根際や株元に産卵しにやってきます。

ただ樹皮の上に卵を産みつけるのではなく、少し傷をつけて内側に卵を産みます。

産卵場所は腰の高さより上になることは滅多になく、根際から株元の幹の低い位置が中心です。

ただし、浅い根に穴がある場合もあるので、下方向を重点的に確認する必要があります。

幼虫による本格的な食害は7月から8月ごろから始まり、孵化して間もない小さな幼虫でも驚くほどの速さでバラを食べ進めます。

ふ化した幼虫は1〜2年間にわたって木質部を食害しながら成長します。

その間、幹の内側をどんどん食べて空洞にしていくため、外見上は何の異変もないように見えても内部はすでに深刻なダメージを受けていることがあります。

発見には株元の観察が大事

木屑の塊が2箇所あれば2匹いると考えてよいでしょう。

木屑がはっきりわからないときは、一度地面をきれいに掃除して翌日確認してください。

前日きれいにした場所に木屑があれば、その幹は食害されている真っ最中であり、幼虫が幹の中にいます。

マルチングを施している場合には、マルチ材よりも下に産卵されてしまうケースがあり、木屑が目に付かず被害を広げてしまうことがあります。

株元に落ち葉や雑草が積み重なっている環境も同様で、足元が見えない状態はカミキリムシにとって産卵しやすい環境であり、こちら側からも気づきにくい状態になります。

成虫の発生期である6月以降は、見回りを強化してカミキリムシの成虫を見つけたら、産卵された確率の高いバラとしてマークしておくことが重要です。

枝の上部や足元でカミキリムシを見かけた場合、すでに産卵されてしまった後かもしれませんが、とり逃さず対処することで被害の広がりを抑えることができます。

また、1株に複数の幼虫が発生するケースは珍しくなく、3〜5匹の幼虫を駆除することも少なくありません。

幼虫の駆除方法は侵入口を見つけてから動く

木屑を発見したら、まず侵入口となっている穴を探します。

穴の大きさは2ミリ前後、大きくても数ミリ程度の小さな穴です。

穴が確認できたら、そこから殺虫剤を直接注入するのが最も確実な駆除方法です。

カミキリムシの幼虫駆除に特化した「園芸用キンチョールE」には細長い専用ノズルが付属しており、幼虫が侵入した小さな穴に差し込んで薬剤を注入することができます。

即効性があるので非常に便利です。

薬剤を注入した後に穴を塞ぐかどうかについては、穴を塞がないでいると薬剤から逃れようとした幼虫が這い出てくる場合があります。

また、薬が効いて中で幼虫が死んだとしても開いた穴からアリや菌が侵入し腐朽を進めてしまう二次被害の可能性もあります。

一方、株がしっかり元気であれば本来の免疫で跳ねのけることもできるため、穴を塞ぐかどうかは管理者の判断によります。

穴がどうしても見つからない場合や塀や壁があって裏側が確認できない場合には、枝を触ってみて、明らかに柔らかく感触が違う部分を探し、その箇所に金具を差し込んでていねいにほじっていくことで幼虫の位置を特定できる場合があります。

また、針金を穴に差し込んで中にいる幼虫を刺し殺す方法もありますが、不確実なのであまりおすすめはできません。

早期発見こそが最大の防御

駆除と同じくらい重要なのが、被害を未然に防ぐ日常の管理です。

成虫は樹勢の衰えた幹に産卵する傾向があるので、肥培管理に気をつけて樹勢を強く維持することが予防につながります。

樹勢が強ければ、万一幹に穴を開けて侵入されてもヤニなどで幼虫の生育を阻害できることがあります。

また、枯れ枝を放置せず、樹皮の荒れている枝などは剪定時に優先的に取り除くことも大切です。

薬剤による予防として、「家庭園芸用スミチオン乳剤」などを定期的に株元に散布することで、カミキリムシが卵を産みつけにくい環境を作ることができます。

成虫が活動する夏の時期には、株元をいつも清潔に保ち、木屑が出ていないかこまめに目を通す習慣をつけることが、バラを守る上でもっとも頼りになる手段です。

まさに早期発見・早期駆除が重要です。

大切に育ててきたバラを守るためには、夏場の株元への目配りを欠かさないことが、何より確かな対策といえます。

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