
あじさいの剪定で一番よくある悩みが、「どこで切ればいいのかわからない」という点ではないでしょうか。
なんとなく花の下あたりで切ってしまい、翌年まったく花が咲かなかったという経験をされた方も少なくないと思います。
実はあじさいには「切ってはいけない場所」と「切るべき場所」があり、それを知るだけで翌年の咲き具合がまったく変わってきます。
まず理解しておきたいのは、あじさいの花芽がどこにつくかという点です。
花芽のつく位置で剪定場所が変わる
一般的な西洋あじさいやガクアジサイ、ヤマアジサイなどは「旧枝咲き」と呼ばれるタイプで、今年伸びた枝に花芽がつかず、その伸びた枝に翌年咲くための花芽がつきます。
つまり、花が終わってから夏の間に伸びた枝の先端部分に翌シーズンの花芽が形成されていくわけです。
アジサイは9〜10月頃に花芽(翌年の花になる芽)がその年伸びた枝の先端につきます。
この時期より後にハサミを入れてしまうとせっかくできた花芽を一緒に切り落とすことになってしまいます。
正しい切り位置
では実際にどの位置で切ればよいのか、具体的に説明します。
翌年同じ枝に花芽をつけるために花が終わったら2〜3節下で切り、花がらを取り除きます。
園芸用語では、葉が茎に付く部分を「節」といい、カットする場所は、花茎の2節下のところです。
樹高が高い株であれば、3〜4節下でカットしてもよいでしょう。
より詳しく言うとアジサイの花から2段下の葉の付け根にわき芽があることを確認し、そのわき芽の2cmくらい上で枝を切ります。
このわき芽が翌年の花を生み出す大切な芽になるため、必ず残すことが重要です。
ただし闇雲に2節下を探すのではなく、実際にわき芽の存在をしっかり目視で確認してからハサミを入れるようにしてください。
花が咲かなかった枝の扱い方
剪定の際に忘れがちなのが、その年に花をつけなかった枝の扱いです。
今年花がつかなかった枝は翌年に花が咲くため、切らずに残しておきましょう。
花がつかなかった枝には、翌年咲くための芽がすでに潜んでいる可能性が高いのです。
その年に花が咲かなかったアジサイの枝や株は、剪定せずそのままにしておきましょう。
剪定してしまうと翌年も花が咲かない可能性があります。
ここで誤って切り落としてしまうと2年連続で花が見られないという残念な結果になりかねません。
新枝咲き品種は別ルール
アナベルやノリウツギといった「新枝咲き」のタイプは、旧枝咲きとは根本的にルールが異なります。
アナベルやノリウツギなど新枝咲きアジサイは、今年の枝に花芽が付きますので、お好きな高さで(真夏を除き)いつでも切り戻すことができます。
新枝咲きのアジサイの花芽の分化は4月なので、剪定は2月〜3月までに終わらせましょう。
花後の切り位置に神経質になる必要がなく、比較的自由に樹形を整えられるのが新枝咲きの利点のひとつです。
アジサイは剪定しなければ咲かないかというとそんなことはありません。
剪定しなくても咲きますし、むしろ咲かない理由の一番は切りすぎて花芽まで切ってしまったというのが一番多い原因ではないかと思います。
切る位置が不安なときは、むしろ控えめに切るほうが安全です。
深く切れば切るほど花芽を失うリスクが高まるため、「迷ったら浅め」を意識しておくとよいでしょう。