
シクラメンの花が咲かないのはなぜ?
咲いても小さい・花数が少ないのはなぜ?
シクラメンの花が下向きにしおれるのは?
シクラメンの花が広がる・倒れる理由は?
シクラメンの花が茶色く変色して枯れるのは?
こんなシクラメンの花のトラブルに関する疑問についてご紹介いたします。
目次
シクラメンの花が咲かないのはなぜ?
沢山の大きな花を密集させる姿が魅力的なシクラメン。
購入時には元気に咲いていたのに、だんだん花が咲かなくなってしまう事があります。
シクラメンの花が咲かなくなる原因として考えられる理由がいくつかあります。
- 気温がシクラメンにとって適切でない
- 日照不足
- 水やりが適切でない
- 肥料不足またはバランスが悪い
などが挙げられます。
気温がシクラメンにとって適切でない
シクラメンが花を咲かせる適温は13度~18度程度です。
冬場の暖房が効いた室内など、人間にとっては快適な空間でもシクラメンにとっては暑すぎることもあります。
人間の感覚で少し涼しいな、と感じる程度の気温がシクラメンにとっては適温と言われています。
また涼しい環境を好むと言っても、5度以下の真冬の屋外は寒過ぎて枯れてしまいます。
室内で育てる際に特に気をつけるのは、暖房器具の風が直接当たるなどで気温が高くなり過ぎていないか、夜間に窓際などに置いて気温が下がり過ぎていないか、など寒暖差が大きくなりすぎないようにしましょう。
室内では玄関や廊下など、暖房器具の影響が少ない場所に置くのがおすすめです。
日照不足
シクラメンのつぼみから花を咲かせるには十分な日光を当てる必要があります。
日光に当たることによって栄養を作り、その栄養を使って花を咲かせるからです。
葉が以前より大きくなってきたり、葉の茎が間伸びして長くなっている場合は日照不足の可能性があります。
ただ、シクラメンを日光に当てる際、いきなり直射日光に当てるのはあまりおすすめ出来ません。
シクラメンは生産者が日光の少ない環境で育てている場合が多いため、いきなり直射日光に当てると、環境の変化が大き過ぎて弱ってしまう可能性があります。
買ってきたら徐々に明るい場所に慣らしていくとよいでしょう。
水やりが適切でない
シクラメンは水が多過ぎても、少な過ぎても花が咲かなくなってしまいます。
通常の鉢の場合は、土の表面が乾いてから土の部分にたっぷり水を与えるようにします。
目安としては葉のはりがなくなって少し柔らかくなってきた頃が水の与え時です。
受け皿に流れ出てきた水は過湿にならないように捨てましょう。
底面給水鉢の場合は、受け皿の3分の2程度まで水を入れ、常に受け皿の半分以上水が入っているようにします。
1ヶ月に1回程度は土の部分からも水を与えると、土中の余分な肥料などが流れ出てリフレッシュできます。
肥料不足またはバランスが悪い
シクラメンは長期間花を咲かせる植物なので、9月~5月上旬の開花期は肥料を与える必要があります。
ゆっくり効果の出るタブレット状の固形肥料とハイポネックスなど即効性のある液体肥料を組み合わせて使います。
薄めて使う液体肥料は1000倍に薄めたものを週1回程度与えるとよいでしょう。
肥料を与える際は、肥料に含まれる成分のバランスもポイントになります。
肥料の窒素分が多いと、葉ばかりが茂って花が咲かなくなることがあります。
シクラメンの花を長期間元気に咲かせるためには、リン酸が少し多めの肥料が適しています。
咲いても小さい・花数が少ないのはなぜ?
シクラメンの花が小さい・少ない場合は、生育環境、日光、水、肥料が適切かどうか見直すようにします。
- 置いている場所が暑過ぎたり寒過ぎたりしないか。
- 日光は十分足りているか。
- 過湿、過乾燥になっていないか。
- 適度な肥料を与えているか。
特にシクラメンは、球根の上部に光が当たらないと花や葉の数が減ってしまいます。
そのためシクラメン特有の手入れとして、「葉組み」という手入れ方法があります。
葉組みとは、中心に生えた新しい葉を外側に移動させるイメージで葉の位置を調整する作業です。
まず株元にある花芽を探して、やさしくつまんで株の中央に寄せます。
次に株の中央にある新しく生えた葉をやさしく引っ張って、株の外側の葉に引っ掛けるように移動させます。
中央の葉を全て外側に移動させると葉組みが完了です。
葉組みをすることで球根の上部に光が当たり、新しい花芽がたくさん成長します。
また、株元の風通しを良くし、病気を防ぐ効果もあります。
シクラメンの花が下向きにしおれるのは?
シクラメンの花が下向きにしおれる原因として1番に考えられるのは暑さです。
置いている場所が20度を超えるような高温になっていないか確認しましょう。
暖房器具の風が直接当たっていないか確認し、涼しい場所に移動させます。
次に考えられるのは水切れです。
シクラメンは冬の間も成長を続ける植物なので、冬も適切に水を与える必要があります。
土が乾いたらたっぷり水を与えるようにします。底面給水鉢は受け皿の水切れに気をつけます。
底面給水鉢の場合、一度土が乾いてしまうと底面から給水しにくくなるので、その場合は鉢上部の土の部分から水を与えて、土を全体的に湿らせてから底面給水の受け皿に水を与えるようにします。
また、屋外で霜に当たっても花がしおれます。
5度以下になるような屋外には置かないように気をつけましょう。
花がしおれても慌てて肥料を与えたり、急に日向に出したりするようなことは避けます。
株が弱っている時に肥料を与えると球根が腐る恐れがあります。
生育環境を見直し、刺激を減らして株を休ませるように心がけましょう。
シクラメンの花が広がる・倒れる理由は?
購入時は株の中央で元気に咲いていた花が広がってきたり、外側に倒れる原因はいくつか考えられます。
環境に慣れていない
シクラメンは環境の変化にストレスを感じて、花や茎がぐったり倒れることがあります。
その場合は花の茎を中央にまとめて紐などで束ね、葉を中央に寄せるイメージで株全体を湿らせた新聞紙で包みます。
そのまま1週間程度休ませると花や葉の倒れが直りますので試してみましょう。
暑すぎる・寒さすぎる
室内で暖房器具の風が直接当たるような環境だと、高温と乾燥で花が倒れやすくなります。
また5度以下の低温下で冷たい風や霜に当たると同じく花が倒れることがあります。
シクラメンにとって適切な気温であるか見直してみましょう。
球根や根が痛んでしまった
過湿や病気などによって球根が腐ったり根が痛むと、水をうまく吸い上げられずに花が倒れます。
球根を指で押してぶよぶよと柔らかくなっている場合は残念ながら球根が腐っています。
球根が硬い場合は復活できる可能性があります。
水やりのタイミングに関係なく、土が常にじめじめしているのは過湿の兆候です。
その場合、植え替えの時期でなくても水はけの良い土に植え替えると、状態が改善する可能性があります。
シクラメンの花が茶色く変色して枯れるのは?
シクラメンの花が茶色く変色するのは、その花が咲き終わりのしるしです。
シクラメンの花は開いてから10日程度でしおれて枯れます。
枯れ始めた花は早めに摘み取るようにしましょう。
シクラメンの花がらを摘まずにそのままにしておくと、種を作ろうとして余分な体力を消費します。
それによって新しい花が咲かなくなったり、株の状態にも影響するので花がら摘みが大切になります。
花がらを摘むことによって、株元に落ちてカビが生えたり病気にかかりやすくなることを防ぐ効果もあります。
花がらを摘む際は、ハサミを使わず指でつまんでねじりながら引っ張ると株元から取り除くことができます。
ハサミを使うと雑菌が入り込む恐れがあるため、必ず指で摘み取るようにしましょう。
シクラメンの花のトラブルまとめ
- 花が咲かない時は、気温・日光・水やり・肥料を見直してみる。
- 花が小さい・少ない場合も生育環境を見直し、葉組みをして球根上部に光を当てる。
- 花がしおれる場合は暑さ、水切れに注意する。
- 霜や寒風に当てないように5度以下の屋外には置かない。
- 花が広がって倒れた場合は湿った新聞紙に包んで休ませる。
- 水はけが悪い場合は水はけが良い土に植え替えてみる。
- こまめに手で花がらを摘んで花を長期間咲かせる。
今回はシクラメンの花のトラブルに関する疑問についてご紹介しました。皆様のシクラメン育成の参考にしていただけると幸いです。