鮮やかな青にしたい!あじさいにアルミ成分を効かせる方法とは?

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鮮やかな青にしたい!あじさいにアルミ成分を効かせる方法とは?

あじさいの花色を自在にコントロールしたいと思ったことはないでしょうか。

梅雨の季節に庭や公園を彩るあじさいですが、同じ株なのに毎年少しずつ色が変わっていたり、隣の庭では青いのにうちではピンクになるというような経験をされた方も多いかと思います。

実はこの花色の変化には、土の中に潜む「アルミニウム」という金属成分が深く関わっています。

アントシアニンとアルミニウムが生み出す青

あじさいの花色は、アントシアニン系色素がはたらくことで青色やピンク色が発色します。

あじさいの青色は、土中のアルミニウムが根から吸収され、アントシアニン系色素と結合することで生まれます。

逆にアルミニウムが吸収されない状態では、ピンク色が発色します。

より詳しく言うとアントシアニンとアルミニウムイオンが結合(錯体形成)し、そこに助色素が反応した場合に青色になり、アルミニウムイオンがない場合には赤色になります。

実際にあじさいの赤い花にはアルミニウムイオンがほとんど含まれておらず、一方で青い花にはアルミニウムイオンが含まれていることが明らかになっています。

なお、品種によっては補助色素(助色素)を持たなかったり、補助色素の働きを抑制する物質を産生するあじさいもあり、そのような品種はアルミニウムが存在しても青色になりにくいと言われています。

酸性土壌がアルミニウムを「溶かす」鍵

アルミニウムは土壌に多く含まれる無機物ですが、植物がこれを利用するためには、根から吸収される状態になっている必要があります。

アルミニウムは中性やアルカリ性では無機塩の形で土壌にとどまりますが、酸性になるとイオン化して土壌に溶け出し、植物が吸収できる形になります。

また、土壌の水分量が少ないと酸性土壌であっても綺麗な青色を発色することはできません。

あじさいは地中に存在するアルミニウムを水に溶けた状態でしか根から吸収することができないからです。

つまり、いくら土を酸性にしたとしても水やりが不足していると十分な青色は出てきません。

水分管理もあじさいの発色に直結していることを覚えておきましょう。

ミョウバン水が最も手軽で効果的な方法

コーヒーの粉や酢、錆びた釘の束を土に加えるといった方法を聞いたことがある方もいるかもしれませんが、硫酸アルミニウム(ミョウバン)を使うのがもっとも効果的です。

500倍〜1,000倍に薄めたミョウバン水を3週間に1回の頻度で2〜3回ほど与えると、アルミニウムを吸収したあじさいの花が青色に変化します。

作り方は簡単で、水500gを入れたペットボトルに1gの焼きミョウバンを入れ、蓋をしてよく混ぜるだけです。

焼きミョウバンは薬局やスーパーなどで100gあたり300円程度で購入できます。

与える時期は秋と春の2シーズンにまたがって施すことで、翌年の開花に向けてしっかりとアルミニウムを蓄積させることができます。

土そのものを整える方法

鉢植えで育てているなら、市販の青アジサイ用土を使うと便利です。

自分で土をブレンドする場合は、赤玉土などのアルミニウムが含まれる土と、ピートモス・パーライト・腐葉土などを混ぜて植えると効果的です。

青い花を咲かせるには、比較的酸度の強い無調整ピートモスなどを混合した酸性用土を用い、肥料はリン酸分の少ない、たとえば油かすだけの完熟肥料を施すのがよいとされています。

リン酸が多い肥料は要注意

見落としがちな落とし穴のひとつが肥料の成分です。

土の中にリン酸が多いとアルミニウムが吸収されにくくなります。

そのためリン酸を多く含む肥料を使い続けると青い色は発色しにくくなってしまいます。

また、植物は与えた肥料のすべての成分を吸収できるわけではなく、残った肥料の成分が土壌のpHに大きく影響を与えます。

これを生理的反応といい、生理的酸性の肥料(硫安、硫酸カリ、塩化カリなど)を続けて使っていると土壌は酸性に傾き、生理的アルカリ性の肥料(石灰窒素、硝酸ソーダ、硝酸石灰ようりんなど)を使うと土壌はアルカリ性に傾いていきます。

よって、青色を維持したいなら、肥料選びの段階から意識しておくことが欠かせません。

日本の土壌と水道水が花色に与える影響

雨が多い日本では、雨水によってカルシウムなどが土から流れ出て土壌が酸性に傾きやすく、アルミニウムイオンが溶け出してあじさいに吸収されやすい環境が整っています。

そのため、日本ではもともと青いあじさいが多く見られます。

一方で、雨があまり当たらないベランダの軒下などで水道水だけで育てるとピンクに偏るのは、そのためです。

水道水はほぼ中性に調整されているため、土壌の酸性度が保たれにくくなります。

ベランダ栽培のあじさいがなんとなくピンクがかってきたと感じている方は、水やりの水質も一因として疑ってみる価値があります。

品種選びも青色発色の成否を左右する

どれだけ丁寧に土を整えても品種そのものの特性が合っていなければ思うような青は出てきません。

青花系品種を中性〜弱アルカリ性に近い土に植えてしまうと赤みを帯びた紫色になり、反対にピンク花系品種を酸性土壌に植えると青みを帯びた紫色になります。

紫色は濁った色とされてしまうため、あじさいの生産農家は品種固有の色を判断して、その色をよりきれいに発色させるために土や肥料を細かく調整しています。

また、白いあじさいはもともとアントシアニンを持っていないため、土壌のpHに影響を受けず、どんな土壌でも白い花になります。

青にしたいのであれば、まず購入時に「青花系品種かどうか」を確認することが、すべての出発点となります。

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