植物に必要な日当たりと環境
植物が好む環境や習性はその種類によってさまざまでそれぞれの植物に合った環境をよく理解し、管理することがガーデニングでは必要となります。
その中でも大切なものが植物が生き生きと生長し、花や実をつけるために欠かせない日光です。
ベランダガーデニングやテラスガーデニング、庭でも直射日光が十分当たるという環境なら大抵の植物は育てられます。
しかしベランダやテラスもなく一年中室内で育てる場合は直射日光不足で十分な生長は期待できません。
一年中室内で育てられる植物は、一部の観葉植物や日陰を好む植物を除いてほとんど無いと言ってもよいのです。
ただ、そのような植物でもまったく日の光が差し込まないような暗い部屋では育つことができませんので窓辺など少しでも日の光が差し込む場所で育てることが必要となります。
もし、あまり日の光が差し込まないような室内で観葉植物などを楽しみたいのであれば植物育成用ライトなどをうまく取り入れると室内の明るさアップとともに植物が成長するための光量も確保できますので検討してみるのも一つの方法と言えます。
方角と植物の育つ環境
戸外で植物を育てる場合を方位別に比較してみましょう。
南向きの場所は植物にとって最も重要とされる日の光がしっかり当たるという面では理想的ですが、高温になりやすいデメリットも兼ねそろえていますので真夏には暑くなり過ぎないような工夫が必要です。
午前中だけ日の当たる東向きの場所は温度が上がりにくいので多くの植物に対して栽培に最適な場所となります。
午前中は日が当らず午後の西日のみ当たるという場所も午後の日差しだけで十分植物が育てられます。西日が植物にとって良くないのは夏です。
午後から夕方にかけて温度が高くなりそれにともなって葉や根の温度も上がり、そこに強い西日が当たると日焼けを起こしたり、根が弱ったりするからです。
管理する植物の種類にもよりますが適度な日当たりを確保しつつ、あまり強い日差しを避けたいときなどはシェードや遮光ネットを利用するといいでしょう。
遮光ネットは価格的にもお手頃で遮光率もネットの種類によって50%や75%などと選ぶことができますので扱いやすいですが見た目が気になったり、おしゃれな感じを出したいのであればシェードがお勧めでしょう。
洋風な庭にはシェード、和風の庭にはよしずなど庭のイメージや雰囲気に合わせて日よけ対策をすることもガーデニングの楽しみの一つかもしれません。
北向きの場所は南向きの場所と比べると大体5分の1以下の日当たりしか期待できないことが多いものです。
北向きの場所で育てる場合は薄日でも育つ植物選びが必要になります。また、どの場所でも蒸れを防ぐために風通しを確保しましょう。
風は葉温が必要以上に上昇するのを防ぐ働きもします。
風通しがわるいと植物が蒸れて病原菌が発生しやすくなりますから、密植をさけて、空気がスムーズに流れるように工夫しましょう。
植物の種類により十分な日光が必要なものと日陰を好み、薄日でもよく育つものとがありますが、多くの花、特に華やかに咲く一年草は日当たりのよい場所を好みます。
ですから残念ながら北向きの場所ではバラエティ豊かに花を楽しむというわけにはいきません。
また、乾燥を好むものと湿りがちな環境を好むものとがありますのでタネや苗を購入する前にそれぞれの植物の性質をよく把握し、育てる環境に合っているかどうか、またその植物に合った環境を自分で作れるかどうかを判断しましょう。
植物には1年で枯れる1年草と株が残って翌年以降も咲く多年草(宿根草:しゅっこんそう)とがあります。
1年草はタネを採取したり、多年草は株分けをしたりと殖やし方、育て方のポイントが違いますのでその区別を知っておくと翌年以降の楽しみ方の幅も広がります。
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