
鉢土は湿っているのに葉がしおれてもとに戻らないような時は土の中に余分な水分が停滞している状態が考えられ、過湿で根が傷んでいる可能性が高いでしょう。
一見すると萎れているので水不足と勘違いをしてさらに水を与えてしまうことも多いようですが水やりの基本は葉が萎れているかどうかではなく土が乾いているかどうかで判断するようにしましょう。
そのような症状が見られた時は鉢から引き抜いてみると細い根が黒く変色しているはずです。

水のやりすぎはかえって逆効果

鉢植えなどの容器栽培では露地栽培より土が乾燥しやすいので水やりを欠かすと葉がしおれてしまいますが逆に水が多すぎても植物の成長に悪影響を及ぼしてしまうこともあるのです。
水やりの量や回数が多すぎたり、鉢皿に水が溜まっている状態が長く続くと根が傷んでしまいます。
根腐れが始まると細かい根が黒くなるとともに地上部にもその影響はあらわれ葉が緑のほうから枯れこんでいきます。
ときには株ごと枯れてしまうこともあります。
水やりを控えて乾き気味に管理
根が黒く変色しているようなら水やりの回数を減らして乾き気味に管理します。
土の表面が乾いてすぐ与えるのではなくしばらく時間をあけましょう。
新しい根が出たら生育がもとに戻ってくるので地上部の様子を見ながら回数を調節します。
夏や冬以外なら傷んだ根を取り除いてから植え替えをしてもいいでしょう。
時期は植物によって違いますが夏から秋に開花する種類なら春に、春に開花する種類なら秋または花後に行います。
土が乾いてから水を与える
水やりの基本は土の表面が白っぽく乾いてから与えることです。
このとき水の量は少量ではなく鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと与えます。
鉢皿がある場合は水をためないようこまめに捨てましょう。
水やりの回数は季節や植物の状態によって変えていくのが基本で冬は気温が下がって土が乾きにくい上に植物の活性も下がりますので水やりの回数は控えめにしましょう。
また冷たすぎる水は根を傷める原因にもなりますので2時間ほど汲み置きをして室温と同じ温度の水を与えるようにしましょう。
根腐れした土の入れ替え
植物が根腐れを起こすということは水やりの方法の見直しとともに用土の状態の悪さも否めません。
よって用土を入れ替えて環境をリセットすることにより根腐れを改善する方法もあります。
植え替えを行う土は基本ブレンドに軽石を混ぜて通気性と排水性を高めるようにしましょう。
軽石の大きさは基本ブレンドに入れた赤玉土の粒の大きさに合わせるのが理想で元肥などは必要ありません。
まずは根腐れを起こした根がしっかりと回復するのを待ってから成長に合わせて肥料を与えるようにしましょう。