基本土の種類と選び方
コンテナ、プランター栽培では基本用土と改良用土などのブレンドした土や市販培養土を使って植物を植えつけます。
市販されている基本的な用土の性質、使い方などを覚えておきましょう。
コンテナ栽培用のブレンドのベースとなる土は水や肥料のもちのよい用土が中心で単体で使うほか、改良用土とブレンドして使います。
目次
赤玉土
基本用土として最も一般的に使用される用土で通気性、排水性、保水性、保肥性に優れており、有機質は含みません。
腐葉土やピートモスなどの有機質の改良用土と混ぜて使う方法がお勧めです。
乾燥が十分でなく、水分を多く含んでいると粒が潰れやすい為購入時は袋の内側に水滴が少ないものを選ぶようにしましょう。
鹿沼土
火山瓦礫が風化したもので栃木県鹿沼市周辺で採取される酸性が強い土です。
ふるいにかけて細かい粒は取り除き腐葉土などと混ぜて使用します。
酸性の土を好むサツキの用土としてメジャーとなっていますが酸性に弱い植物には合わないので使用しないようにしてください。
乾燥すると色褪せた色合いとなり、水を含むと薄黄色から鮮やかな黄色に変わるので水やりのタイミングがわかりやすい用土とも言えます。
黒土
火山灰に有機物がたまったもので庭や畑の土としてはいいのですが通気性や排水性がやや悪いのが特徴ですので腐葉土などを3〜4割混ぜて使用することで改善ができます。
黒土は酸性のため、苦土石灰を混ぜて中和し堆肥とリン酸肥料を混ぜて使用します。
特に黒土は土の中のリン酸を固定しやすくリン酸が根から吸収されにくいのでリン酸分の多い肥料は忘れずに施すようにしましょう。
荒木田土
水田の下層土や河川の堆積土なのでかなり粘質で水はけ、通気性が悪いですがその分、水、肥料のもちは抜群です。
単独で使うと固くなるのでかならず有機質の改良用土をたっぷりと混ぜるようにしてください。
川砂
水はけ、通気性に優れていますが逆に水と肥料もちが悪く乾燥しやすいのが特徴です。
赤玉土など粘質の基本用土と腐葉土など有機質の改良用土といっしょに用いるといいでしょう。
日向土
宮崎県産の火山灰土で黄褐色の軽石です。
通気性に優れ水もちが良いのが特徴です。
ラン類や山野草、花木の栽培に適しています。
改良用土
基本の土と混ぜて使うことで通気性や水はけなどを改良できます。
それぞれ特徴があるのでそれを生かした方法で使うことが大切です。
天然素材を発酵させたものや人工的に加熱処理してつくられたものなどがあります。
堆肥
ワラ、落ち葉など有機質の材料に水分を与えて腐敗、発酵させたもので水もち、肥料もちがいいのが特徴です。
土壌微生物を増加させ土の環境を改善させる効果があります。
基本用土などと混ぜて使うようにしてください。
腐葉土
改良用土の定番で広葉樹の落ち葉を腐敗、発酵させたものです。
通気性、保水性、保肥性に優れベースとなる基本用土と混ぜて使用します。
腐葉土は品質にバラツキがあることが多く、未熟なものを使うと土の中で発酵してしまい根を傷める原因にもなりますのでしっかり完熟したものを選ぶようにしましょう。
ピートモス
湿地の水苔が堆積して腐熟したもので通気性、水もちがいいのが特徴です。
酸性が強いので酸度調整されたものを使用するといいでしょう。
腐葉土と同様に用いますが酸度に注意して使用するようにしてください。
バーミキュライト
人工的につくられた土で高温で処理しているので多孔質で軽く、通気性、水はけに優れています。
肥料分はなく、黒土や荒木田土などとまぜたり、単用で挿し木やタネまき用土に用いることがあります。
パーライト
熱処理して人工的につくられた土で多孔質でとても軽く通気性に優れています。
pH7.0~7.5程度の弱アルカリ性で水はけ、通気性の改良に使用します。
ピートモスの酸度を中和させる効果もあります。
その他の用土
ラン類の植え込みやハイドロカルチャーなど少し特殊な使い方をする用土で使う目的に合わせた効果をもつ用土を選びましょう。
水ゴケ
水ゴケを乾燥させたもので水もちに優れ、通気性もいいです。
単独でランや観葉植物の植え込みなどに用いるほか、マルチングの資材やハンキングバスケットに用いることもあります。
ハイドロボール
赤玉土の粘土玉を焼いてつくった人工土で多孔質で透水性がよく通気性に優れています。
ハイドロカルチャーの用土や鉢底石として使用します。
バークチップ
厚い樹皮を適当な大きさに切断し乾燥させたもので通気性に優れてます。
コンテナ栽培のマルチングに用いるほか、シンビジウムの植え込みや鉢底石の代わりに使用することもあります。
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